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どこの親でも、自分の子供のことは可愛いに決まっている。いたずらしたって、いうことを聞かなくて「くっそぉ〜」と思おうが、癇癪起こしてダダこねたって、絶対に可愛いに決まっている。そして当然、その可愛い子供が泣くのを見るのは辛い。転んで怪我をしたとき、急に熱を出して苦しそうにしているとき、どんどん大きくなって人生の中で辛いことにあったとき、親も一緒に心を痛めることになるんだと思う。どこの親でも、自分の子供が危険にさらされるのを避けてやろうとする。歩けるようになってすぐの時、転びそうになれば手をさしのべ、危ない物に手を伸ばせば、それを取り上げる。親には子供を保護する義務があるからだ。
ウチの子供は産まれて1週間後、つまり病院から退院するときから、シートベルト付きのベビーシートに座っていた。もちろん生まれて1週間ってことは、首もすわってなければ、身体もまだグニャグニャ。シートベルト付きのベビーシートに座らせたところで、本当に事故が起こったときにどの程度の効果が期待できるのかは分からないが、少なくとも私の腕よりは確実に子供を守ってくれると思う。アメリカではベビーシート・チャイルドシートは法律で義務づけられている。日本と違い、出産のための入院は1日だけ。翌日にはママもベビーも自宅に帰るわけだが、シートベルト付きのベビーシートが無いと退院させてもらえない。生まれて1日経ったか経たないかのベビーは、1週間経過したベビーよりも更にはかなく壊れやすいわけで、そんなベビーをシートベルトのついたベビーシートに座らせるなど、ママが抱っこして家にベビーを連れ帰るという日本の感覚では信じられないと思う。 が、逆にウチの夫婦からすれば、自分だけシートベルトをして、子供は無防備に抱いているという事実の方が信じられない。生まれて1週間足らずの我が子を保護する義務を、そこで既に怠っていると言っても過言ではないと思う。 土、日に車でショッピングに出かける。信号待ちや駐車場の出入り口で、1歳前後の子供を膝に乗せて走っている車を見かける。ひどいときには、運転中のママの膝の上に子供が座っていることさえある。当然子供はシートベルトなんかしているわけがない。その人達の言い分は「子供が泣いて、可哀想だから」。子供が死んでしまったり、その事故が原因で身体に障害を持ってしまった場合、泣くより可哀想な結果が待っていることが、彼らには分からないのだろうか? 平成9年11月に、子連れでサンフランシスコに旅行することになった。あちらでレンタカーを借りるつもりでいたので、レンタカー会社に子供がいる旨を伝え、チャイルドシートを準備してもらった。当たり前のように応対してくれたわけだが、果たして日本のレンタカー会社ではどうなのだろうか?という疑問がわき上がった。早速旦那が、ホームページを持つ大手のレンタカー会社にメールで問い合わせた。その数、4件。内、2件から回答が返ってきた。その内容としては「必要な場合は1ヶ月前にご連絡をいただきたい。ただし、ご連絡をいただいても準備出来る地域が限定されます。」との事だった。日本のチャイルドシートへの関心はこの程度の物である。 日本ではチャイルドシートが法律で義務づけられていない上に、いざ買うとなるとかなり高価なものだという点も、パパやママの購買心にブレーキをかけている。私が利用している、安いベビー用品の通販会社で扱っているチャイルドシートは、平成10年4月現在で8つ。安い物は2万5千円前後から、高い物でも7万円。だいたい4歳まで使える物なのだが、2万5千円で可愛い我が子の命が守れるわけで、これが高いか安いかは皆さんの感覚次第だとは思いますが・・・。 以前人から聞いた話だけど、元F−1レーサーの中島悟さんは、自分の子供がシートベルトをするのをいやがると、自動車の恐ろしさを教えるために、怪我をしない程度のゆっくりとした速度で車を走らせ急ブレーキをかけて、実際の事故に遭ったときにこれの何倍も痛いんだと言うことを教えていたとのこと。車の恐ろしさを本当に分かっている人なら、これくらいのことは当たり前なのかも知れない。 実は日本でも、ベビーシートがないと退院させてくれない病院が京都にある。そこの副院長が中心となって「この世に、喜びをもって、誕生された新しい生命を、車の事故から守ろうと、去年から、赤ちゃんシートベルト着用キャンペーンを実施し、お車で退院される赤ちゃんには、全員チャイルドシートを使用して退院していただき、また、車で外出される時には、是非チャイルド・シートを着用されるように」とのキャンペーンを行っている。せっかく生まれてきた命、産婦人科医として守りたいという気持ちが痛いほど分かります。(このキャンペーンを推進しているKIDS NETWORK JAPANのホームページはここ) もし、万が一事故に遭ったら貴方の細い腕(かなり太い腕も有るけど)は子供を支えきれるの?フロントガラスを突き破って、子供だけ飛んでいってしまうのよ。子供にとって、子供の親にとってどっちが可哀想なことなのか、考えてみていただきたいと思います。「ママの胸より、シートベルト」。免許更新の時に試験場の壁に張ってあったポスターの標語が忘れられません。 |
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